”ふりかえり”をアップデートする ~自ら課題を設定する~

さとえ学園小学校 山中 昭岳 先生

学年/教科 小学4~6年/総合的な学習の時間
活用アプリケーション E-VOLVOX

実践の内容

これまでPDCAサイクルを促す思考ツールとして「KPTシート」というものを使い「KEEP=継続したいこと」「PROBLEM=改善すること」「TRY=新たに挑戦すること」についてふり返りを行ってきた。その際、「TRY=新たに挑戦すること」の部分になかなか具体的な書き込みがされなかったことから、〈E-VOLVOX〉を使って目標とふり返りを整理する活動を取り入れた。

K=継続したいこと  P=改善すること  T=新たに挑戦すること

授業の流れ

①Evernote(ドキュメント管理システム)にワークシートや活動写真を記録していく

②「資質・能力一覧表」をもとにふり返りの観点のプレートを子ども達に配信する

詳しい機能は製品紹介ページをご覧ください。
E-VOLVOX

③子どもたちはKPTシートやEvernoteの記録を見ながら、自分の取り組みをふり返り、第三階層に”K”と”P”のプレートを増やしていく。それを観点ごとに分類・整理していく。

④保護者に向けて自分のK・P・Tについてプレゼンテーションを行う

授業デザインのポイント

ふり返りが苦手だった児童が、集中して取り組むように

●多面的・俯瞰的に見ることの成果

総合的な学習の時間での取り組みを客観的にふり返り、主体的に課題を発見する力を身に付させるべく、〈E-VOLVOX〉での活動を取り入れた。観点ごとに自分の取り組みを整理したことで、子どもたちの見方が広がり、より俯瞰的に把握することへとつながった。結果的に、ふり返りの精度が上がった児童が見られた。

一方、この活動を取り入れたことで以前よりふり返りの質が落ちてしまった児童もいたため、多様な思考スタイルへ対応していくことも課題として残った。

登壇後記

今、教育改革は”アップデート”というキーワードがぴったりです。
今までの日本の教育をただ否定して新しいものを取り入れるのではなく、日本の教育は素晴らしいという自信からスタートし、それをさらによくする(アップデート)にはどうすればよいかをみつけていくことです。
今回の実践では、今までの「ふりかえり」をアップデートしたいと作戦を練りました。PDCAサイクルのC(Check)が、A(Action)そしてP(Plan)まで組み立てられることができないか、つまり自らを多面的に振り返られる仕組みが必要だと考えました。そこで、自らがやってきたことD(Do)を分類し、構造化することで一方方向からの振り返りが多面的にみることへと変化し、自らを客観視でき、次にすべきことを明確にたてることができました。
反省として、もっとシンプルさが必要だと感じました。シンプルな取り組みで、効果を発揮するものこそが”アップデート”にふさわしいものとなるのだと思います。

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