実践の内容
新学習指導要領の社会で書かれている「関連付け」に注目して指導を行いました。金沢市内を5つのエリアに分けて実際に見学に行き、「土地利用の様子」と「地形条件」を関連付けて考えさせました。エリアの特徴の分析には〈E-VOLVOX〉を使用しました。3・4年生の複式学級での実践です。
授業の流れ
①学校周辺の特徴を調べる
学校周辺の東西南北のエリアの特徴を建物、交通、昔、自然に着目して調べる。「何があったか(土地利用)」に着目して、地形条件と関連付けて考えていくという視点を持たせる。
②見学
バスで市内を見学する。
写真を分類しながら、土地の特徴と結び付けて話し合う
③各エリアの特徴を分析する
教師が準備した各エリアの写真をもとに、〈E-VOLVOX〉を使って、4人程度のグループで1つのエリアを担当し、各エリアの特徴を分析する。
〈E-VOLVOX〉の階層分け
第一階層 | 見つけたもののジャンル「たこむし(建物、交通、昔、自然)」 |
第二階層 | 具体例(建物だったら家、交通だったらトラックなど) |
第三階層 | 写真(教師撮影) |
※第三階層に写真が多いものが、その土地の特徴と言える。
④全体で情報共有する
各グループがそれぞれのエリアの特徴について話し合った結果を発表する。発表の内容を繋ぎ合わせ、見学に行った経験もふまえて市全体の分析をしていく。
授業デザインのポイント
●単元をとおして、「関連付け」を意識した思考を
子どもたちに、グループの話し合いの段階から「関連付け」が意識できるような視点を持たせるようにしました。
●客観的に考えるためにアプリケーションを活用
〈E-VOLVOX〉は思考を階層に分けて構造化することができるため、客観的に見て考えさせることができました。
●複式学級での指導の難しさ
情報の関連付けについては、3年生には少し難しかったようですが、場数を踏ませていくことも大切だと思いました。
発表の様子
社会科を始めて学ぶ3年生への指導方法を中心に、受講者の先生方からも意見があがり、議論が展開されていました。