思考力・判断力・表現力等 4年 総合的な学習の時間
カンボジアの友達と仲良くなろう
関西大学初等部 山本 直樹 先生
プログラミング教育
活用アプリケーション Lagoon(ラグーン)
実践の内容
交流のあるカンボジアの学校に、日本のことを紹介するビデオを作成しました。伝えたいテーマごとにグループに分かれ、グループに1台のタブレット端末を使って活動しました。4年生で初めてタブレット端末に触れるという状況だったため、まずはビデオを完成させるにはどういう手順が必要かを、計画の段階で考えさせました。その際、「プログラミング的思考」を取り入れて指導しました。手順の検討には〈ラグーン〉を使用しました。
〈ラグーン〉の特徴
- 画像を教師のタブレット端末から児童のタブレット端末に一斉に配付することができる
- 画像の上に付せんやペンの機能を使って、自分の考えを表すことができる
授業の流れ
子どもたちに配付した画像。活動の手順を書いた付せんを上から下へ順番に並べていく
ペン機能でフローチャートの流れを書き込んでいく。大型提示装置に各グループの画面を一覧表示しておくことで、他のグループの進捗も確認しながら話し合いを進めることができる
段階ごとに手順の検討が足りないグループが一目でわかる
ビデオは現地の子どもたちに届けた
①フローチャートとは何かを指導する
「分岐」や「反復」についてもかみ砕いて解説。
②手順を考えさせる
- ビデオを完成させるためにはどのような手順が必要か、付せんの機能を使って書き込む。
-
書き込んだ付せんを並べ替えながら、フローチャートを作成し順番を整理する。使用する付せんの色は次のように指定した。
付せんの色の設定
オレンジ タブレット端末で撮影したり編集したりする作業 緑 タブレット端末を使う前までの作業 赤 分岐のある作業
③発表会をする
グループごとに作成したフローチャートを発表し、意見を出し合う。
〈ラグーン〉の活用
- すべてのグループ付せんを、色ごとに集約して一括表示することができる
④ビデオを作成する
出来上がった計画に沿って、ビデオを作成する。
授業デザインのポイント
●論理的に考える力を養う
「計画を立てる」活動の中で手順を踏んで論理的に考える力を養うことができました。
●ICT活用で子どもたちの課題を浮き上がらせる
〈ラグーン〉の、色別に付せんが抽出できる機能によって、子どもたちの課題が浮き上がってきました。ICTならではの効果だと思います。
●経験の積み重ね
プログラミング的思考は1回では身に付かないので、経験の積み重ねが必要だということがわかりました。
発表の様子
国際交流の取り組みということで、子どもたちの意欲についての質問がありました。タブレットの操作が得意ではない児童に対しては、子どもたち同士で教え合うように指導されたそうです。