ワークショップA先生に一台

佐藤 幸江先生 (金沢星稜大学 教授)

ワークショップでなにが起こったのか?

受講者にはグループに分かれていただき、先生1台のタブレット端末環境を想定した指導案について改善案を考えていきました。改善のポイントとして、受講者から学習活動をシンプルにすること、課題提示のときに何の事象を取り上げるのか検討すること、見せるコンテンツを絞ること、デジタル教科書がいいのか、映像がいいのかといった内容面やメディアの特性を検討すること、友だちと交流する場面をつくることなどが挙げられました。先生に1台での活用では、先生が資料を「提示する」という使い方が多くなってしまいますが、そこに落とし穴があるんです。もう少し柔軟に考えて、子どもたちのノートをカメラで撮って提示するとか、分かる子どもに渡して説明させるといった活動ができるとよいですね。アナログでもデジタルでも、子どもたちにどんな活動をさせたいのか、先生がビジョンをしっかり持っていないと、先生中心の授業に陥ってしまいます。

先生に1台で伝えるチカラを育むには?

伝えるチカラを育むためには、以下の活動を授業の中に組み込むことで、子どもたちの話し合い活動を活性化させることが大切です。

  • コンテンツの「提示」
  • 注目させたい部分の「拡大」
  • 意見の「比較」
  • 記録・提示したい部分の「撮影」

1台のタブレットPCを、先生が使うだけでなく、子どもが活用する場面も想定しながら授業デザインを考えていきましょう。

先生に1台で円滑に活用していくコツは?

先生に1台で円滑に活用していくコツですが、授業の組み立て方はこれまでと変わりません。子どもたちの実態を把握し、ねらいに沿った課題を検討しましょう。先生が1台タブレット端末を持つと、これまで以上に先生主導の授業になりがちですので、児童生徒の学習活動をどこに組み入れていくか、時間配分をどうするのか等、これまで以上に検討する必要があります。

● 先生に1台のタブレット端末

  • 教師主体の授業にならないように・・・

● 授業の「導入→展開→まとめ」の時間配分

● 学習形態「個別、ペア、グループ、全体」などを工夫しよう

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